全ての人がうまくいかないただ一つの理由を解説します。
前回のブログでは,二人の生徒さんに登場してもらいました。
(生徒A)ノートの中には,たくさんの問題の答えが書いてある。答え合わせしていると,全て正解。
(生徒B)ノートに色々と落書きしているような物があるが,一問も解けていない。時々,斜め45度を見ているようで,数学の問題をやっているか。どうか分からない。
もちろん,どちらがいいかと言うと,生徒Bさんです。しかし,側から見ていると,生徒Aさんの方がいい感じがします。
だって,たくさんの正解があるからです。
ちっと待ってください!!!!
短時間にたくさんのことを正解するのは,その問題が簡単だからです。その理由は解ける問題しか解いていない。
特に学校の定期テストに例にとって説明しましょう。
数学の公式を覚えます。そして,その公式に具体的な値を代入します。これで終わりです。学校の定期試験は,最低限のことしか教えないので,公式を覚えているか,それを使うことができるかだけしかやりません。
もちろん,これもできない人が確かに多いので,これで勉強の価値があります。しかし,これだけでは,前回のブログで記した出口である大学受験には失敗してしまいます。
なぜ,こんなことを言っているのか?
私自身がこのことで,受験生時代に失敗しそうになってしまったからです。
東大を目指していました。だから,一生懸命,勉強していたので,公式は全部覚えていたし,簡単な練習問題をやって満点でした。そうすると,満点である自分に気持ちがよくなって,もっと難しい問題をやらなければいけないのに,自分でもわかっていない無意識の範囲で,簡単な問題を大量にやってしまう。
だって,東大の本試験(センター試験で足切りされた後に,東大の校舎で受ける試験)での合格点は,数学だと,60点から70点。満点取れる人は,ほとんどいません。
これは難しい試験であるほど,この法則が成立します。
最も難しい試験と言えば,司法試験です。ある司法試験の予備校の正職員だった人から,こんなことを行っていました。もはん回答を作るには,以下の手順を踏みます。
・複数の受験生から,回答を集める
・予備校の職員が,複数の回答を一つにまとめる
・業務提携している弁護士(その予備校で講師をしている)にその回答を送り,1週間かけて満点の模範回答を作ります。
一方,受験生は,その問題を数時間で,たた,六法全書だけを頼りに回答していきます。
だから,満点なんて取れるわけはありません。
先生と受験生は,全く違うのです。