大学入試・英語の学習に役立つ記憶術:宮口公寿

自営業だった父親の仕事が突然傾き、大学進学をほぼ諦めかけていました。 「東京大学という最難関の大学」へ志望校を変更しました。どうせ実現不可能と思っていましたが、学費がほとんどかからないという大学という選択肢しかありませんでした。 周囲の人たちは、私を見て笑っていました。 偏差値41の人間が東大に合格するはずがないと。 普通の勉強法をやっていては絶対に合格しないと思い、ありとあらゆる勉強法を探しました。 そこで出会ったのが、記憶術でした。 そして、私は、記憶術を縦横無尽に活用して、見事東京大学へ

疑問を発し続ける。

今日は「なぜなぜ5回」について解説していきたいと思います。

「なぜなぜ5回」と書いてると,なんか変な感じがしますよね。
なんか幼稚な言葉の感覚?

しかし,有名なトヨタで,生産工程の改善に使われてきた手法です。
文字通り,5回「なぜ」と言う疑問を発すると言うことです。

こういう思想から成り立っています。
「人は原因と現象を区別しにくい。」

ある著名なコンサルタントセミナーに出たとき、その講演内容に衝撃を受けました。

顧問先の社長のほとんどが、
・利益が上がらない
・従業員の士気がわからない
などなど,いろんな不満を言う。
しかし,1つまたは2つの「原因」を対策すれば,いろんなこと(現象)が改善される。

例えば,あなたが医師であるとします。

患者さんが、
「先生,膝が痛いんです。階段が上るときに,息切れがするんです。洋服がすぐに小さくなったりします。時々,動悸がします。ズボンのウェストがはまらないんです。」と言われたらどうしますか?

「膝が痛いんです。」ということに対して、「関節痛の薬を出しましょう。」
「階段を上るときに息が切れる」には,「心臓の薬を出しましょう。」
「服がすぐ着れなくなるんです」には,「ユニクロに行ってどんどん新しい服を買いましょう。」
とは、当然言わないと思います。

簡単に言うと「痩せろ」って言うことですよね。

このような事のように、
太るって言う「原因」と様々な症状と言う「現象」を混同しやすいのです。
原因は見ることができませんが、現象は見ることができるので,目につくのです。

目先の現象について困っているんで,その現象を改善したいと思い、対症療法的な作業してしまう。
こんなことが非常に多いのです。

「なぜなぜ5回」の実例を言います。

「先生,階段を上る時,膝が痛いんです。」->なぜですか
「歩く時も痛いからです。」->なぜですか
「体の動作が重いからです。」->なぜですか
「最近,どんどん太ってきたからです。」->なぜですか
「ストレスがあってどうしてもたくさん食べてしまうのです。」->そのストレスを減らす工夫をしましょう

では,大学受験では
「先生希望する大学に合格できないんです?」
->なぜですか?

「自分は頭が悪いんです?」
->頭が悪いと言う事はどういうことなんですか?

「たくさん勉強しても成績が上がらないんです。」
->なぜですか?

「公式を覚えて,たくさんやっても、試験の問題が解けないんです」
->それならば,大学の過去問を集中的にやればいいですね

ほとんどの生徒さんが陥る罠。
簡単な問題集しかやっていないので、学校の授業中に出るような定期試験はできるのです。

公式を覚えて、式に値を代入して、答えを計算させる。
その問題しかやっていないと、入学試験のような応用問題を解くことができません。

というのに何かの問題に直面した時、すぐにその問題を解決するのではなく、その問題を生じさせる原因について考えています。そして,その原因を考えてみたら,さらにそれが現象であるか,原因であるか,区別するために,問い続けます。

5回程度を問いを繰り返すと良いと言われています。